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サイの研究論文の紹介

  • 執筆者の写真: Nobuhide Kido
    Nobuhide Kido
  • 2024年11月18日
  • 読了時間: 1分

 Zoo Biology誌のweb記事より紹介です。「Exploring Serum Ferritin's Connection to the Acute Phase Response in Zoo-Managed African Rhinoceroses(動物園で管理されているアフリカサイにおける血清フェリチンと急性期反応の関係を探る)」という論文です。

 血清フェリチンは体内の鉄分を貯蔵する指標、血清アミロイドA(SAA)は炎症反応時に増える物質、セルロプラスミン(Cp)は鉄代謝に関わるタンパク質です。本研究では、クロサイとシロサイを対象に、これらの関係を調査しました。クロサイではフェリチン濃度が健康状態や炎症反応と関連せず、急性炎症以外の原因で高値になる可能性が示されました。一方、Cpは健康状態の評価に有用とされ、動物の健康管理に役立つ可能性があります。

 クロサイとシロサイの血清フェリチンとセルロプラスミン活性の相関に種特異的な違いが認められた点が興味深いです。特にクロサイにおいて、急性炎症以外の要因が高フェリチン濃度に影響を与えている可能性は、飼育環境や栄養状態など、より広範な要因を探る重要性を示唆しています。動物園動物の飼育・健康管理を考えるうえで、1つの指標になりそうです。


 
 
 

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