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ゾウの気持ち

  • 執筆者の写真: Nobuhide Kido
    Nobuhide Kido
  • 3月1日
  • 読了時間: 1分

動物園で働いていた頃、ゾウの心拍数をリアルタイムで計測する研究を行いました。もとは人間用ですが、動物の体に付着させて心拍数を計測する器具を企業からお借りして実験を行いました。

その結果、ゾウの心拍数は周囲の状況に大きく影響を受けることがわかりました。

たとえば、私が注射針を持ってゾウに近づくと、心拍数が急激に上昇します。しかし、採血を行い、針を抜いた後に止血をしている間は心拍数が下がり、その後、私がその場を離れるまで心拍数が低い状態が続くことが確認されました。

また、レントゲン撮影の際にも同様



の傾向が見られました。撮影機材の準備をしている間、ゾウの心拍数は大きく上昇しましたが、撮影が終わり、私たちが撤収すると、再び心拍数が落ち着くのです。

この研究から、ゾウは周囲の人間が「自分に何かをしようとしている」ことを察知し、それが痛みや不快感を伴う可能性がある場合、心拍数が上昇し緊張していることがわかりました。

ゾウの健康管理や福祉を考える上で、彼らのストレス反応を理解することは非常に重要です。今後もこうした研究を活かし、よりストレスの少ない環境を整えることが求められます。

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