現場の経験を、制度につなぐ。畜産経営が「話せない」「伝わらない」で止まってしまう理由と、経営の橋渡し役という選択。
- Nobuhide Kido
- 1月21日
- 読了時間: 3分

なぜ、畜産経営の話し合いは噛み合わなくなるのか?
こんにちは。私はこれまで、畜産・動物医療・動物園・教育現場など、
「動物の専門性」を軸にした現場に長く関わってきました。
最近、畜産農家の方や行政・普及の方から、こんな言葉を聞く機会が増えています。
「ちゃんと相談しているはずなのに、話が前に進まない」
「制度の説明は受けたが、正直よく分からない」
「思いはあるが、どう伝えればいいのか分からない」
これは、誰かの能力不足ではありません。
問題の正体は「言語の断層」です
畜産経営の現場には、
経験
勘
身体感覚
現場特有の制約
といった “体温のある知恵” があります。
一方で、行政・JA・金融機関には、
制度
予算
リスク
公平性
という “全体最適の論理” があります。
どちらも正しいのです。
しかし、使っている言葉が違うということなのです。
この「言語の断層」がある限り、
農家の話は「要望」「感情」に見え
支援側の話は「建前」「机上論」に聞こえる
という不幸なすれ違いが起こります。
私が「畜産経営の橋渡し役」をやろうと思った理由
私は獣医師として現場に立ち、同時に中小企業診断士として経営や制度の世界も見てきました。
その中で強く感じたのは、
「これは指導の問題ではない。通訳がいないだけだ」
ということでした。
畜産農家は、説明が下手なのではありません。
行政や支援側も、冷たいわけではありません。
ただ、互いに“相手に伝わる言葉”で話していないだけなのです。
畜産経営通訳サポートとは何をするのか
私は、判断や指導を行いません。代わりに、次の役割を担います。
① 農家の話を「経営の論点」に整理する
ぼやき → 課題
不安 → リスク
希望 → 選択肢
② 行政・支援側に伝わる形に翻訳する
制度にどう当てはまるのか
何が判断材料になるのか
どこが論点なのか
③ 話し合いが成立する場をつくる
脱線しない
感情的にならない
「結論が出る」打ち合わせにする
この支援が向いているのは、こんな場面です
補助金・設備更新・事業見直しを考えている
行政や金融機関との話し合いが控えている
自分の考えをうまく言語化できない
「相談しているのに前に進まない」と感じている
提供するのは「答え」ではなく「通じる状態」
このサポートのゴールは、私が前に出ることではありません。
農家の言葉が正しく理解され
支援側の意図が正しく伝わり
双方が同じ地図を見て話せる
その「通じる状態」をつくることです。
最後に
畜産経営は、一人で抱え込める時代ではなくなりました。
しかし同時に、誰かに丸投げできるものでもありません。
だからこそ必要なのが、現場と制度の間に立つ「通訳」という役割です。
もし、
話が噛み合わない
会議が疲れる
相談しても前に進まない
そんな感覚があれば、一度、話を整理するところから一緒にやりましょう。


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